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闇の末裔世界の分析(28)

2013-08-31


   亘理の意外な趣味?



 亘理の趣味は機械の発明や薬品作り。特殊能力は趣味を反映してか、「命を持たへん無機物に魂を吹き込み進化さすことができる」こと(5巻178ページ)。生涯の研究テーマは「性転換の薬」を作ることである(5巻178ページ。6巻166ページで作ったのは「即効・よくきく性転換ノ薬」)。まあ現在、亘理の趣味に関してわかっているのはこんなことくらいだろう。
 が、10巻112ページの中に、意外な発言が見つかった。
 ゆっくりと食事をしている巽が、家の人間のほとんどが座敷牢に閉じ込められている累のことをほとんど心配していないことに腹を立てていると、食事を終えて003と戯れていた亘理が、こんなことを言ったのだ。


  「旧家なんてそんなモンやないの?
   推理小説でもようある話やん
   プライドの権化やからな名家の人間なんて…」


 これは推理小説を1、2冊読んだくらいでの発言とは思えない。亘理はどうも発明や薬作りの傍らで、推理小説も読んでいるらしいのだ。
 これについて詳しく調べておいたのだが、単行本11巻で原作者の松下容子先生自身が、金田一耕介シリーズの横溝正史氏のファンであることを打ち明けてしまっているため(55ページ)、〈鎌倉編〉における黒崎家の屋敷や複雑な肉親同士の確執などは横溝正史氏の作品の影響からというのがわかってしまったので、それらの資料はすっかり無駄になってしまった。
 が、完全に没にしてしまうのも癪なので、亘理の側から彼の推理小説好きを検証してみたい。
 原作者が横溝正史氏のファンということで、亘理もファンということになるが、亘理が横溝氏の作品に触れたのはいつごろだろう?
 そこで調べてみたところ、横溝氏は1964年(昭和39年)、亘理が10歳くらいのときに一旦休筆しているのだが、「70年代になると全集や文庫による新しい読者が急増」(権田萬治/新保博久監修『日本ミステリー事典』より)したため、作家活動を再開したという。亘理は1977年あたりまでは確実に存命していたはずなので、新しい読者の中に亘理がいたとしても不思議ではない。
 ちなみに、「名家の人間はプライドの権化」というのは、必ずしも日本だけではないらしい。郷原宏氏の手になる『名探偵事典-海外編-』(東京書籍刊行。もちろん、日本編もあります)に記されている、名探偵の代表的な事件のあらすじの中には、名家の人間関係や確執をめぐる話がいくつも見られるからだ。
 一見、実験・発明のために、機械や実験器具とにらめっこばかりしているように見える亘理だが、きちんと本も読んでいることが、本人の発言からは証明されている。もっとも、十王庁書庫室にあった貴重本を半年も借りっぱなしにして(6巻169ページの倶生神兄の発言による)、性転換の薬を作るなど、ほめられたものではないようだが。
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テーマ : 日記とアニメ・マンガ関連ごちゃまぜ
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